※来てください。ふつうに~宮城県海岸線 からの続きです。
銀河鉄道に会いに、今年の夏は、進路を北に向けよう!
陸前高田の市街地の方へ向かいました。高台にあった宿から徐々に下っていくと、やがて、”ここから浸水地”というような標示板が現れてきました。そして、そのまま走って行くと、やがて街中…いや、まったく何もない土の台地が広がる場所に出ました。
そう、何もないのです…。
ただ、大きな機器があり、パイプが行き交い、そして大きなトラックや工事車両が目まぐるしく走り回っていました。津波で倒壊した家屋や建物を壊し、いったん更地にしてから、今、盛り土を行い、土地の高さを高くしているのでしょう。パイプからは盛り土用の土が運ばれ下に落として溜めて、それをダンプが運び、各所へと運搬していました。
既に東日本大震災から約3年が経つものの、現地はまだまだ復興には程遠い状況でした。何もない。人も、家も、ビルも、商店も、何もかも。ましてや宿泊場所などあるわけがないです。
ポツンポツンと、流されずに残りまだ撤去されていない鉄筋の建物が僅かに立っていました。その存在より際立ち、津波の恐ろしさを物語っていました。
駐車所にバイクを置き、津波に耐え一本だけ残ったという一本松を見に行きました。案内板に従ってパイプライン横をしばらく歩くと、ポツンと松が立っていました。
以前は人で賑わっていたであろう陸前高田市街。そして、道の駅を含め随所に観光地があったであろう海沿いの街も、観光(?)は今やこの松一本かと思うと、寂しさを感じ得ません。
…陸前高田を後にして、大船渡市、釜石市と海岸線沿いの街を走りました。低地にある市街地はどこも津波の被害を受けていて、その傷跡がまだ各所に残っていました。
飲食店をはじめ、各お店はまだ仮設状態。できれば、応援の意味も含めて昼食等は市街地の跡や街道沿いに建てられた仮設商店街を使いたいです。
とはいえ、観光地もちゃんと在ります。碁石海岸のシンボルでもある穴通磯は駐車場から歩いてすぐのところにあり、ぷらっと見に行けます。
穴通磯(大船渡市)~碁石海岸への道は鹿が出るので注意。また、国道106号線は渓流沿いを走り、そこにかかる諸々の陸橋が見え隠れして雰囲気は良いです。
続いて、大槌町、山田町と走ります。途中、大槌町内では井上ひさし氏著の吉里吉里人の舞台となった吉里吉里駅とその周辺を見ました。いや、特に何もないんですけど、ね。
そして岩手県の三陸(太平洋)沿いにある大きな街の宮古市に入りました。宮古市内でも各所に津波の傷跡が残っていましたが、他所に比べると活気を取り戻しつつあるようです。
でも、駐車場がとりあえず砂利で作られ直されていた景勝地の浄土ヶ浜は、気のせいか、以前に見たときと比べてその迫力が薄くなったように感じられましたので、もしかしたら、少し損壊があったのかもしれないです。そうやって、観光にも少なからず影響が出ているように思われます。そして、そこから岩手県の内陸部へと向かいました。
遠野時間
遠野には独特な時間が流れています。時間がゆっくり流れている感じがあるのと、平成の今ではなく昭和、いや、明治の時代にタイムスリップしたようなになります。ひょっこりと、本当に河童が出てきそうですし、どこからか天狗が飛んできそうです。
観光名所であるカッパ淵や五百羅漢などが今もなお観光化されておらず、そこに居るだけで何か懐かしい気分にもなりますし、力がみなぎってくる感じさえします。たぶん、遠野自体がパワースポットに違いないですね。
ちなみに、遠野を訪ねられる前に、是非、「遠野物語」を読んでみて欲しいです。遠野に伝わる民話が書かれていて、馬と夫婦になった娘の話しや、座敷わらし、そして、河童の話しなどがあり、遠野ツーリングがより楽しめること請け合いです。
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