バイク未来総研、二輪用ドライブレコーダーに関する独自調査を実施

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装着率は若者ほど高く、50代以上ほど低い結果に!

バイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に活動を行うバイク未来総研は、バイク用ドライブレコーダー(以下、「ドラレコ」)の装着について独自にアンケート調査を行いました。その結果についてお知らせします。

調査結果トピックス

・バイクにおいてドラレコを装着しているライダーは約4割

・事故件数が多い50代以上のライダーはドラレコ装着率が低い

・装着しない理由は「価格」がダントツ、「手間」や「スペース」もネック

背景と概要

周囲の運転状況を記録し、万一の事故には重要な証拠となるドライブレコーダー。車では一般化してきましたが、バイクへの普及は今一つと言われています。

 あおり運転などをきっかけに大いに注目を浴びることになったドラレコはカメラで周囲の映像を記録するため、不意の事故やトラブルが起きても 有力な証拠となります。

 事故が起きた際、双方の言い分が食い違うことはよくありますが、ドラレコの映像があれば客観的な事実がわかります。特に自動車との交通事故においては、交通弱者であるバイクが被害者になった場合、証言できない可能性があるため、ドラレコはバイクにこそ重要なアイテムと言えるのです。

 また、三井住友海上火災保険株式会社の調べによると、ドラレコを装着することにより事故そのものを抑止する効果があることも分かっています。

 とはいえ、バイクへの搭載はあまり進んでいないとされています。四輪では急速に普及が進み、2024年に搭載率が50%を突破したと報道されましたが、バイクの場合はこうした調査データもほぼありません。

 そこで、バイクの未来に切り込んでいくコンテンツを発信する「バイク未来総研」がインターネットで16~69歳のバイク所有者949名を対象に独自にアンケート調査を行い、実態を調査しました。

【調査概要】

調査方法:インターネット調査

調査期間:2024年7月

調査人数:949名

調査対象:16~69歳のバイク所有者

 ※本リリースの調査結果を転載される際は、「バイク未来総研(運営:バイク王)調べ ( https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/report/motorcycle-drive-recorder/) 」とご明記ください。

『Bike Life Lab』では、より詳細な内容を掲載

バイク王が運営するバイク情報サイト『Bike Life Lab』では、アンケート結果の分析をはじめ、バイク用ドラレコを販売する株式会社デイトナと各種任意保険を取り扱う三井住友海上火災保険株式会社へのインタビューも掲載しております。詳細は、以下URLよりご確認ください。

 記事URL: https://www.8190.jp/bikelifelab/bikefuture/report/motorcycle-drive-recorder/

バイク未来総研 について

 2022年3月にバイク業界のよりよい未来を考え、新しい価値を調査し、分析した内容を広く社会に発信することを目的に発足しました。

 国内外のレースで輝かしい成績を挙げ現在はモータージャーナリストのほか多方面で活躍する宮城光氏を所長に迎え、バイクライフの楽しさやバイク王が持つバイクに関する独自データ分析などの情報発信に加え、ライダーやバイク業界がこれから描く「未来」に切り込んだコンテンツを順次発信します。

ドラレコを装着しているライダーは約4割

「あなたは、バイクを運転する際にドライブレコーダー(車体に設置するタイプ)を使用していますか」の設問に対しては「使用している」が約4割、「使用していない」が約6割という結果になりました。

一般的なドラレコに加え、GoProなどの車載アクションカメラも“ドラレコ”に含まれていると思われますが、四輪が50%と考えると、かなり高い数字となりました。

 なお、二輪用品店の株式会社ナップスが2019年10月にバイク用ドラレコの所有率を調査したところ、30.2%という結果でした。約5年が経過し、所有率が10%程増加したとも考えられます。

事故件数が多い50代以上のライダーはドラレコ装着率が低い!

とはいえ、年齢によって装着率に顕著な傾向があります。

20歳~29歳は非常に装着率が高いのに対し、年齢が上がるにつれて減少。40歳~49歳では4割弱、50歳以上では約2割程度にまで落ち込んでいます。

 これは交通事故発生件数を考えると、非常に対照的な結果です。

装着しない理由は「価格」がダントツ、「手間」や「スペース」もネック

ドラレコを装着しない理由について、最も多かった回答は「価格が高いから」(58.5%)。次点の「装着に手間がかかるから」は29.3%なので、「価格」がネックになっている人が突出して多いことがわかります。

三番目に多いのが「バイクに取り付けられるスペースが無いから」の21.9%。車に比べ、搭載スペースが圧倒的に少ないバイクには悩みの種です。車種による違いはありますが、ETC車載器でも同様の問題がありました。中にはドラレコを装着したくてもスペースの関係で断念した人がいるかもしれません。

価格の上限は「1万円未満」が最多、しかし9割超が使用すべきと考えている

「バイク用のドライブレコーダーを使用してもよいと思う価格の上限」の設問では、「1万円未満」と回答した人が28.1%と最も多い結果となりました。

バイク用ドラレコの本体価格は様々ですが、性能と信頼性を満たした大手メーカーの製品となると3万円前後が相場。取り付け工賃は車種によって異なりますが、2万円程度が相場で、カウル付きはさらに高くなります。

 また、車用ドラレコは1万円前後の製品も多く流通しています。こうした情報を知っている人にとってバイク用ドラレコは割高に感じる一因なのかもしれません。

 その一方で「バイクを運転する際にドラレコを使用した方がよいと思いますか」の設問では「強く思う」「やや思う」と答えた人を合わせると92.4%を占める結果となりました。

在的にドラレコを使いたいと考えている人が大多数ながら、価格や装着の手間、搭載スペースなどの問題で購入には至っていないと考えられます。

まとめ

バイク用ドラレコは4割程度の普及率ながら、ライダーの実に9割が「使用した方がよい」と考えています。ドラレコがあることで、万一の事故の際も解決までの日数が17日も短縮するというデータもあります。

 特に40代、50代のライダーは事故件数が多いにも関わらず、装着率が極端に低い実態が判明しました。ミドルエイジには、経験豊富なベテランや、久々に乗り始めたリターンライダーが同居しています。いずれにせよ加齢による体力や反応速度の衰えが始まる年代でもあり、“転ばぬ先の杖”としてドラレコの装着をぜひお勧めしたいです。

 バイク王でもこの調査結果を受け、お得にデイトナ製ドラレコが装着できるキャンペーンを実施しています。

 安心なバイクライフの一助となるドラレコ。バイク未来総研としてもバイクのドラレコ搭載率がアップすることを望みます。

バイク未来総研所長 宮城光のココがポイント

現代の様々な事故や事件は、多くの定点カメラや市民の動画などで解決に至る事が多いですね。

 さらには、交通関係ではドラレコの出現により決定的な瞬間を捉える事で、事故処理もスムーズになったと聞きます。ドラレコ本体の品質もカメラ技術の向上とともに画素数が増え、広角レンズの採用に加えて、前後カメラの設置で広範囲に渡った動画撮影が可能になりました。

 ただし、それらは搭載スペースに余裕が有り、室内に取り付けられるクルマでの使用に限定された進化だった訳です。

 屋外での使用が前提となるバイクの場合は、更に厳しい耐候性、耐震性、耐熱性、防水性、耐高温、耐低温など・・・多くの要因を乗り越える必要がありました。これらの要件がより厳しい条件になって行く事は容易に想像が付きます。

 また、ETC等でも同様の問題とされるのが、クルマに比べても絶対数の少なさでもあり、更にはそこから製品販売価格への影響も考えられます。しかし、生産国を海外に拠点を置くなどの涙ぐましい企業努力によって、販売価格は適正に抑えられ、性能に関してもクルマ専用ドラレコと変わらない高性能品が国内でもリリースされる様になったことは、本当に嬉しい事です。なぜならば、バイクの事故ほど悲惨な事故は無いからです。バイクで事故を起こして実況見分に立ち会える場合は幸運です。 なぜならば、バイクでの事故に怪我はつきもの。殆どの場合は救急車で緊急搬送されてしまうからです。そうなれば、当事者証言は立ち会える人だけのコメントが調書に記録され、緊急搬送されたライダーへの調書は後日病院で話をする事になるからです。

 現場に立ち会えず、病院のベッドで思い出しながらの位置関係や、距離感、タイミングなど、ひょっとすると精度が落ちるかもしれないのです。ましてや、最悪の事態に陥ったらどうでしょう。「死人に口無し」・・・事故当事者だけが知っている事実関係が永久に隠されてしまうのです。

 だからこそ、ドラレコ装着で、万が一の時にも事実関係を明白にすることが必要なのです。

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