
近年人気が高まっているグランピング。その「本当のニーズ」を探るため、住宅・観光領域で事業を展開する株式会社Dot Homes(https://dot-homes.jp/)が全国510名を対象に意識調査を実施しました。
これまで“関心層”の意見だけが中心となっていたグランピング市場に対し、よりリアルな市場の姿を可視化することを目的としています。
本リリースでは、「40代は価格重視」「50代は“知らない層”が多い」など、世代ごとの価値観の違いや、新たに見えてきた市場拡大のヒントをご紹介します。
主な調査結果
1. 年齢層別の関心度
年齢層別のグランピング関心度調査で、以下のような結果が現れました。
年齢層別関心度(1年前と比べて関心が高まっている割合)

- 20代:61.8%(76名中47名)
- 30代:58.6%(133名中78名)
- 40代:52.4%(147名中77名)
- 50代:50.5%(93名中47名)
- 60代:38.9%(36名中14名)
- 70歳以上:66.7%(21名中14名)
60代の関心度の低さは、定年後の時間的余裕があるにも関わらず、グランピングという新しい旅行スタイルへの心理的ハードルの高さを示唆しています。一方、70歳以上で関心度が急上昇する理由として、アクティブシニア層の存在が考えられます。
2. 50代の無回答率35.5%、「グランピングを知らない」層の存在が浮き彫りに
各種質問への無回答率を分析した結果、50代で特に高い無回答率(35.5%)が確認されました。これは単なる回答拒否もありますが、「グランピング」という言葉や概念自体を知らない可能性も含まれています。
そのため、認知度向上により、潜在的な市場規模は現在の推計値の1.5~2倍に拡大する可能性があります。
3. 全世代で「本格BBQ」が1位、50代のみ「ラグジュアリー体験」が2位に
年齢層別体験希望TOP3
| 年齢層 | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 本格BBQ(68.4%) | 天体観測(52.6%) | アスレチック(47.4%) |
| 30代 | 本格BBQ(71.4%) | アスレチック(48.9%) | 天体観測(45.1%) |
| 40代 | 本格BBQ(68.0%) | アスレチック(44.2%) | サウナ体験(40.8%) |
| 50代 | 本格BBQ(61.3%) | ラグジュアリー体験(43.0%) | 天体観測(38.7%) |
| 60代 | 本格BBQ(58.3%) | 焚き火体験(38.9%) | 天体観測(36.1%) |
| 70歳以上 | 本格BBQ(52.4%) | 天体観測(42.9%) | 焚き火体験(38.1%) |
50代のみ「ラグジュアリーな宿泊体験」が2位となり、経済的余裕と上質な体験への欲求が表れています。
4. 40代のみ「価格」を最重視(29.4%)、他の全世代は「清潔さ・快適さ」がトップ
グランピング施設選択時の最重視ポイントで、40代のみが特異な傾向を示しました。
| 年齢層 | 1位 | 2位 | 3位 |
|---|---|---|---|
| 20代 | 施設の清潔さ・快適さ(31.7%) | 価格(25.0%) | アクセス(21.7%) |
| 30代 | 施設の清潔さ・快適さ(29.6%) | 価格(28.7%) | アクセス(20.4%) |
| 40代 | 価格(29.4%) | 施設の清潔さ・快適さ(27.5%) | アクセス(17.4%) |
| 50代 | 施設の清潔さ・快適さ(36.7%) | 価格(33.3%) | アクセス(13.3%) |
| 60代 | 施設の清潔さ・快適さ(36.7%) | アクセス(23.3%) | 価格(26.7%) |
| 70歳以上 | 施設の清潔さ・快適さ(27.8%) | 食事の質(22.2%) | アクセス(22.2%) |
40代の価格重視は、子育て世代の経済的負担を反映していると考えられます。また、70歳以上で「食事の質」が2位に入るなど、世代別の特徴が表れました。
市場への影響と今後の展望実際の市場規模は従来推計の70-80%、認知度向上で2倍の成長可能性
無回答層を含めた今回の調査により、実際のグランピング市場規模は従来の推計値より20-30%小さい可能性が示唆されました。
しかし、これは同時に大きな成長の余地があることも意味しています。
特に60代市場の開拓と、50代への認知度向上により、市場規模は現在の2倍に拡大する可能性があります。各世代のニーズに合わせた施設開発とマーケティング戦略が、今後の市場成長の鍵となるでしょう。
調査概要
調査期間:2025年5月1日
調査機関(調査主体):RASA JAPAN Inc.
調査対象:日本在住者
有効回答数(サンプル数):510
調査方法(集計方法、算出方法):インターネット調査













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