飛び石のように渡り巡る
とびしま海道~瀬戸内海に浮かぶ安芸灘諸島を島伝いに渡るルートで、1号橋の安芸灘大橋から7号橋の岡村大橋まで、7つの橋を渡りながら岡村島へと至る約30kmの道の通称です。 しなまみ海道に比べますと、ルートが平たんで、走っているバイクや自転車も少ないのでサイクリストに人気のルートです。
呉市より、瀬戸内海に浮かぶ島々を飛び石のように渡る「安芸灘とびしま海道」。伝統的な建造物が残る風情ある島々を渡って行きます。但し、一番先の岡村島以降は橋が繋がっていないため、Uターンして戻る(来た道とは違うルートで戻る)ことが多いですが、今回は、あえて離島の大崎上島に渡るルートを設定。発着時間の確認は必要ですが、島が浮かぶ瀬戸内海は、フェリーをうまく使うのもツーリングの楽しみのうちのひとつ。しかし、どうしても時間は費やしますので、ツーリングの日程(日帰り、1泊など)を鑑みつつ、どの島を見ながら走るか、どこの展望所に寄るかなどを考えながらルーティングされることをお勧めいたします。
総走行距離~約150km
とびしま海道のへの入口は、呉市の安芸灘大橋になりますが、同所への最寄りの高速のICですが、主要の山陽自動車道からはかなり離れていますため、出発地にもよりますが、今回は山陽自動車道の高屋JCTから国道375号線に入ります。そのまま南下して約27km、郷原ICで下ります。ここから広島文化学園大学 呉 郷原キャンパスの脇から野呂山へと上り向かいます。10kmほど走りますと、山中では珍しい一方通行路のロータリーがありますので、そこから氷池方面に向かいますと、かぶと岩展望台があります。駐車場から近くて瀬戸内の好眺望を望めます。
その後、ロータリーから南に向かいさざなみスカイラインに入ります。標高839mの野呂山を中腹を走ります県道248号線の約10kmの通称さざなみスカイラインは、道中からの展望は今一つながら、追い越し可の1車線路で、舗装状態も良く走りやすいスカイラインです。
そして、その中間地点にはとびしま海道の島々が望めますハチマキ展望台があります。ちなみに、展望台には駐車場はありますが、トイレはありません。
野呂山の方から下りるルートを通らなくても、安芸灘大橋の入口から9kmくらいのところにありますので、時間があれば、是非立ち寄りたい展望台です。
さて、 さざなみスカイラインを下りて、安芸灘大橋へと向かいます。安芸灘大橋は有料道路で料金所がありますが、料金所の手前左の駐車場から階段で安芸灘公園に行けます。ここから安芸灘大橋の眺望が望めますので、ちょっと立ち寄ってみるのもありかと思います。
とびしま海道の最初の島の下蒲刈島に渡る安芸灘大橋は有料(125cc超で570円)ですが、ETCは利用できないのでご注意を。さて、下蒲刈島に入りますと、 安芸灘大橋のすぐ脇に白崎園という安芸灘大橋の景観の良いミニ公園があります。
安芸灘大橋から次の蒲刈大橋までは最短距離で2kmぐらいなのですが、せっかくなので、1車線路で爽快な海沿いの県道288号線を走ってぐるっと下蒲刈島を回ってみます。それでも12kmくらいの道のりです。 道中の見どころとしましては、島の北西部にあります「なみおと岬」や島の南部にあります「しげ島」、また南部の高台には狭路を走りますが「飛空美る丘」という島随一の好眺望地があります。また、下蒲刈島の中心地でもありま三之瀬地区には、国登録有形文化財の観瀾閣や日本家屋などを移築しました松濤園(入場料800円)などがあります。そして、トラス橋の蒲刈大橋を渡り、上蒲刈島に入ります。
上蒲刈島に入ってすぐにであいの館という観光施設がありますので、眺望の良いところですので、是非休憩に立ち寄りたい場所です。
さて、 蒲刈大橋から豊島大橋までは上蒲刈島の北側の海沿い道か、南側の海沿い道を走るルートがあり、 とびしま海道としては南側がルートになっています。南側ルートには展望地の西泊公園も近いため、そちらを走ります。恋ヶ浜から狭路ですが1kmほど走りますと西泊公園(少し先にあります西泊観音から好景観の望めます)があります。また、恋路ヶ浜から南方面に向かいますと、天体観測館があり、その隣に美浜の県民の浜があり、人も少なくのんびりするのにいい場所です。
そして、 上蒲刈島の東にあります豊島大橋を渡って、豊島に入ります。ちなみに 上蒲刈島の豊島大橋の麓に、上り線のみから行けます豊島大橋 展望台があります。
さて、豊島は1周9kmほどの小島で、みどころは島の高台にあります十文字山展望台になります。
麓から展望台までは酷道ながら20分ほど走りますと、十文字山展望台に到着します。展望台には、360度のパノラマが見渡せます回廊式の円形の展望台があります。この展望台が特徴的で、景色のほかに愛車とこの円形の展望台と一緒に写真を撮るライダーも多いようです。
そして、 十文字山展望台から麓に戻り、豊島の西から白いトラス橋の豊浜大橋を渡り、隣りの大崎下島に入ります。ちなみに、豊浜大橋を渡り大崎下島にはいってすぐに、日本一のジャングルジムがある架橋記念公園があります。ジャングルジムは足場があり上りやすくなっていて、上からは豊浜大橋の好眺望を望むことが出来ます。
大崎下島は1周約20kmの島で、北側の海岸線沿いを走りますと約6kmで、南側の海岸線沿いを走りますと約14kmで次の平羅橋に行けますが、今回は島の東側にあります豊町御手洗伝統的建造物群保存地区を訪ねたいこともあり、南側のルートをとりました。海沿いを通ります車線無しながら走りやすい県道355号線を使い大崎下島の南の白潟公園に。特に整った施設も無く、青い海に砂浜が広がる公園で、素朴な浜でのんびりと瀬戸内海や対岸にある四国を望むことが出来ます。そして、とびしま海道中随一ともいえます一峰寺山展望台へ。
やはり四輪ですと離合困難な酷道ですが、Googleマップで一峰寺山展望台駐車場に向かいます。そこから、 Googleマップには載っていませんがトイレを越えて一峰寺山展望台まで狭路が続いてバイクで行けますので、地図で見るよりはアクセスは良いです。少し撮りづらいですが、瀬戸内の眺望をバックにバイクを置いて写真を撮ることも可能な場所です。
さて、 一峰寺山展望台を後にして、海沿いを走る南側の県道355号線に戻り東へと向かいます。やがて、伝統的建造物群保存地区に指定されています豊町御手洗の町並みが見えてきます。
御手洗は狭いエリアながら、江戸時代から昭和初期に建てられた家屋が並んでいて、プチタイムトリップ感を味わえる場所です。とびしま海道を代表する観光スポットでもあり、少しぷらぷらとのんびり散策したい町です。見どころは、レトロなおもちゃが5000点以上展示されています御手洗昭和館や幕末の歴史を彩ります御手洗七卿落遺跡、願い事が叶うと言われています可能門など。また高台にはおいらん公園や歴史の見える丘公園があり、御手洗の町並みと対岸の岡村島の好眺望を望むことが出来ます。そして、島の北部に向かい、平羅橋、中の瀬戸大橋、岡村大橋と渡りとびしま海道最後の岡村島に渡ります。なお、岡村大橋を渡った先に人待瀬戸展望台があり、岡村大橋の眺望を望めます。
さて、1周約9kmの岡村島ですがぐるっと一周します。時計回りでも反時計でもいいのですが、ここはより海が近く見える時計周りで回ることにします。北側、東側と特に見どころは無いのですが、南の岡村港あたりに姫子島神社という神社があり、その先の観音崎に綺麗な浜があり、救世観音堂という風情のある観音様があります。境内には常夜灯もあります。また、近くに乗越海岸というとびしま海道終着点のビュースポットとも言えます綺麗な海と浜があります。そして、高台にはナガタニ展望台があります。
ナガタニ展望台までは、御多分に漏れず、四輪ですと離合困難の距離を走ります。しかも急坂ですがさほど距離もなく時間もかからずに麓から行けます。展望台からは四国や隣りにあるしまなみ海道の遠望を望むことが出来ます。また、 ナガタニ展望台の近くにあります山岡庭園からは対岸の大崎下島を望むことが出来ます。
さて、ここから再びしまなみ海道を最短距離で戻りますと安芸灘大橋まで約30km、おおよそ1時間で戻ることが出来ます。もしくは岡村島の岡村港から、大三島の宗方港までフェリーに乗り(運賃420円+バイク125cc超:750円。23分。※但し本数が少ないので注意)、大三島からしまなみ海道の西瀬戸自動車道に入り、尾道、もしくは今治に行くことも出来ます。但し、今回のルーティングでは、大崎下島に戻から、しまなみ海道のツーリングルートで回っていない離島の大崎上島経由で本土に戻るルーティングにあえてセッティング致しました。ですので、出発地や時間、ご自身のご興味を鑑みてルーティングをされることをお勧めいたします。
さて、 大崎下島からは小長~明石のフェリー( 運賃330円+バイク125cc超:420円~。15分。※1日12便。)に乗ります。御手洗からも大崎上島へのフェリーが出ていますが、1日1本(朝)のみになります)。大崎上島で寄りたい場所は神峰山の展望台です。 大崎上島の明石港から島の南部を縦断する道を走り大崎上島トンネルを越えてすぐ左の脇道に逸れて、同トンネルの上を越えて狭路を進んで行きますと、 神峰山の駐車場に到着します。
駐車場の近くから山頂に向かって、神峰山 第一展望台、第二展望台、第三展望台があります。駐車場から 第三展望台 までは徒歩約15分です。お勧めは第二展望台ですが、せっかくなら薬師堂がある第三展望台まで見てみるのもいいかもしれません。 神峰山展望台から、本土の竹原へと向かいますフェリーに乗船するため港へと向かいます。大崎上島から竹原へは、鮴崎港(めばる)、垂水港、白水港など幾つかの航路がありますので、時間や場所を鑑みてどのフェリーに乗るか決められた方がよいとうです。また、大崎上島の大西港からは、竹原では無く安芸津港へと向かうフェリーも出ています。
竹原港からは国道432号線を北上しれば、約17kmで山陽自動車道の河内ICに入ることが出来ます。なお、竹原の町は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されていて、風情を感じることが出来ます。
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