■丹後半島(ツーリングルート)

目次

奇勝と風情を楽しむ

山陰海岸ジオパークに含まれ、日本海の荒波に寄って奇岩奇勝のある丹後半島は、ルート的には半島の海岸線沿いを走る一本道で爽快な走りが楽しめる箇所は少ないですが、日本海の景観を楽しみながら走れるほか、天橋立や伊根の舟屋、立岩など名所が多く、見どころの多いエリアです。丹後半島内自体の距離は100km未満ですが、天橋立の展望所や観光スポットが多いため、立ち寄りに時間がかかるので、予め、立ち寄る展望所やスポットに優先順位を付けて回ることをお勧めいたします。もしくは泊りがけで、ゆっくりじっくり回るツーリングもお勧めです。

伊根浦伝統的建造物群保存地区

総走行距離~約130km

山陰自動車道を宮津天橋立ICで下ります。まずは、ICから2kmほどのところにあります金引の滝に。道中は一部離合不可能な場所もありますが、バイクでなら大丈夫です。

金引の滝~高さ約40m、幅約20mの滝で右側の男滝と左側の女滝に分かれて落ちる華麗な滝で、日本の滝百選にも選ばれています。狭路を通り無料駐車場から徒歩10分。近くに白竜の滝(はくりゅう)、臥竜の滝(がりゅう)もあります。

金引の滝は日本の滝100選にも選ばれている名滝で、駐車場から歩きやすい歩道を進んで、約10分ほどで到着。滝のすぐ近くまで行くことが出来ます。また、金引きの滝から南西に4kmほど離れた山の中(道中に猪害対策のフェンスあり自分で開閉する必要があります)に眺望の良い今福の滝があります。滝の駐車場から徒歩5分くらいで滝の眺望ポイントがあります。

今福の滝

さて、金引きの滝から北上しますと、宮津市街で酷道178号線の道の駅 海の京都 宮津に突き当たりますので、国道を左折して西へと進みます。途中には、庭園が見事な旧三上家住宅や、宮津藩主の別荘地だった滝上公園(滝上山遊園)などの見どころがあります。

特に、滝上公園は、500mほど登りますが、滝上山の頂上の滝上弓ヶ観展望所から天橋立十景にも選ばれています好景観を望むことが出来ます。

滝上弓ヶ観展望所

天橋立~流水に寄って宮津湾に砂が堆積した全長3.6m幅20170mの砂州で、日本三景のひとつ。天橋立の中を歩いたり自転車と125cc未満のバイクは通行可能で、舟が通れるようにが回転する廻旋橋 があります。各所に展望台があります。

さて、酷道178号線に戻り、丹後半島へと向かいます。やがて、天橋立方面に向かうため、西宮津公園の手前で府道2号線に入ります。しばらく走りますと、天橋立に到着します。天橋立は国内屈指の景勝地のため、いろいろなところに展望所がありますが、まずは「三人寄れば文殊の知恵」の智恩寺の駐車場にバイクを置いて、智恩寺を参拝。多宝塔がとても美麗です。

智恩寺の多宝塔

そのまま海の方に歩いて行きますと、天橋立観光船のりばの横に智恵の輪石灯籠が水上に立っています。そして、舟が来るたびに橋が回転して船を通れるようにする廻旋橋を渡ると、やがて日本三景碑があります。当然ですが、天橋立も俯瞰でみると美しいですが、中を歩いていますと松林の中を歩いているという感じだけですので、とりあえず大天橋を渡り、天橋立の地に足を付けた後に戻りバイクを天橋立ビューランド駐車場(バイク12台)に移動させて、天橋立ビューランド(850円:入場券、リフト・モノレール乗車券込)のリフトとモノレール乗り場へ。お勧めは開放感のあるリフト。少々怖いですがこれに乗って約7分で山頂駅に。 但し、雨天時はモノレールの方が良いです。天橋立ビューランド小型の遊園地ではあるのですが、同所からは美しい展望が望める飛龍観回廊や股のぞき台などがあります。

天橋立ビューランドから見る天橋立

また、下りのリフトはずっと天橋立を見ながら下りて行くので爽快です。

天橋立ビューランド のリフト(下り)

ちなみにJR天橋立駅の少し先の文珠浜公園の道向かいに桜山展望所への入口があり、急な階段を登って10分くらいのところに桜山展望所があり、横からの天橋立の景色を見ることが出来ます。

さて、宮津湾沿いに走ります府道2号線を通り、やがて国道178号線へと入ります。そして、消防署前の交差点を右折して、そのまま国道178号線を走ります。そして、野田川を渡って国道から外れて左方面に向かいますと、大内峠一字観公園があり、同展望台から、真横一直線の珍しい天橋立の景観を望むことが出来ます。

大内峠一字観公園

ここには、股のぞき発祥の地の石碑があります。また、同公園の少し上に大内峠があり、風情のある東屋からも一直線に天橋立を見ることが出来ます。

さて、再び国道178号線に戻り宮津湾沿いに北上します。途中で成相寺に向かう細い道がありますので、それを上ります。そして、国道から3kmほど走ったところに成相寺があります。

成相寺 五重塔

成相寺は西国巡礼第28番の札所で、五重塔は1998年建立と新しい塔ですが、お寺の創建は704年と伝わる古社です。五重塔が水面に映り風情のある弁天池や天橋立が直線的に綺麗に見える弁天山展望台などがあります。

弁天山展望台から見る天橋立

そして、 成相寺から細い道を1kmほど上りますと、成相山パノラマ展望台(Pあり)があいり、宮津湾と天橋立の俯瞰の好眺望を望むことが出来ますので、バイクでならぜひ立ち寄りたい場所です。カフェもあり、テラス席からゆっくりと眺めることも出来ます。

成相山パノラマ展望台

さて、成相寺から下山して、国道178号線へと戻り、再び東へと向かうとすぐに宮津湾沿いに溝尻舟屋があります、伊根の舟屋ほど大きくはないですが、プチ風情を感じられます。そして、丹後一宮元伊勢籠神社の横に天橋立傘松公園へと向かうリフト&ケーブルカー(往復680円:4分~6分)が出てきます。天橋立ビューランドとともに、やはりリフトがお勧めです。

天橋立 傘松公園

ここにも天橋立股のぞきの『發祥之地』があり、股のぞき発祥の熾烈な争いを感じられます。なお、傘松公園から下山して再び別道を上る必要がありますが、傘松公園のとなりに、3000年前からあり日本最古とも言われています眞名井神社(籠神社奥宮)がありますので、時間があればと立ち寄って見られるのもいいと思います。

再び国道178号線に戻り、宮津湾に沿って走って行きます。道中の丹後海と星の見える丘公園の広場からは宮津湾の好眺望も望めます。海沿いを身持ち良く走り、やがて犀川を渡りました、国道を離れて岩ヶ瀬の町の中に向かいます。町中を抜けて伊根湾沿いにぐるっと海沿いを走って行きますと、伊根浦伝統的建造物群保存地区に入ります。

伊根浦伝統的建造物群保存地区船を海から引き上げて風雨など守るために建てられた家屋で、1Fが船置場で2Fが漁具置き場などになっています舟屋が230軒以上軒を並べている場所で、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

1Fが船の収納庫で、そのまま伊根湾へと出れる舟屋が並ぶちいさな漁村で、丹後半島の観光地として人気の高い場所です。町内には道の駅 舟屋の里伊根があるほか、高台に神社などもあり生活に根付いた風情ある風景を感じることが出来ます。ちょうど舟屋が軒を並べる対岸あたりに伊根町舟屋の展望箇所があり、その先に赤い伊根港カンジャガハナ灯台があります。

さて、伊根の町から丹後半島沿いを走ります新井崎街道に入ります。車線無しの細めの道ですが、ところどころで青い日本海が見えて、車も少なく爽快な走りを楽しめます。道中には、日本の原風景的な新井の田んぼや、風光明媚なのろせ海岸などがあります。但し、泊海水浴場から先の海岸線沿いの道は、あまり眺望や名所もなくなりますため、泊海水浴場の付近で酷道178号線に入ってしまうのもありかもしれません。

国道178号線を走って行きますと、蒲入ロードパークがあり、カマヤ海岸という青い海と白い岸壁と白い荒波、そして岸壁の上に生い茂る緑色の樹木という、コントラストが綺麗な好景観を望めます。

国道178号線を走っていきますと、やがて丹後半島最北端の経ヶ岬へと脇道に入り、岬に到着します(Pあり)。駐車場から、階段を登りますが、経ヶ岬山頂展望台からは素晴らしい景観を望むことが出来ます。また、その先には日本の灯台50選にも選ばれています経ヶ岬灯台があります。

経ヶ岬灯台

再び国道178号線に戻り、半島を海沿いに回りますた、西上します。途中に、国道からですと棚田が見つけづらいですが、高所に行きますと見やすい袖志の棚田があります。また、海岸線沿いに談笑が点在しています丹波松島があり、丹後松島展望所からその景観を望むことが出来ます。また、丹後松島展望所から遊歩道を20分ほど歩きますと、その道中から綺麗な日本海や丹後松島が見れます犬ヶ岬があります。

そして、国道を進みその先には、ジオパークでもあります丹後半島の迫力を感じることが出来る奇勝の屏風岩を望む、屏風岩展望台があります。

また、その先には海岸の砂州の先に柱状節理の高さ20mの巨大な一枚岩であります立岩があります。丹後半島のジオパークを代表する圧巻の景観ですので、是非とも立ち寄りたい場所です。

立岩 高さ20mの巨大な安山岩の一枚岩で、麻呂子親王の鬼退治伝説が伝わっています。今でも強風、波の高い夜のときには、鬼の泣声が聞こえるといわれています。

再び国道178号線を走り、海岸線沿いに西に向かいますと、ワニの姿のような細長い入り江のワニガブチや、鳴き砂の琴引浜などがあります。丹後半島の北部の海岸線沿いは見どころも多く時間を費やしますので、時間配分を鑑みつつ、周られた方が良いかもしれません。

また、桜の時期でしたら混んではいますが離湖公園もお勧めです。離湖公園あたりから国道178号線が海岸線を離れて内陸部を走りますため、ここは八丁浜沿いを走ります府道665号線に入り、海岸線沿いを走り続けます。なお、八丁浜の近くに、浦島太郎出生地跡の石碑がポツンと立っていますので、ぷらっと立ち寄って見られるのもおもしろいかと存じます。ちなみに名古屋市には浦島太郎誕生地碑があります。この府道665号線沿いには、日本中央標準時子午線最北端の塔、源義経の妾として有名な静御前の生誕の地碑や静神社、岩場と海が綺麗な五色浜などがあります。

やがて、木のブランコがあり砂浜が続きます夕日ヶ浦海岸のところで酷道178号線に再び入ります。

そのまま国道178号線を走って行き、久美浜湾の南側にあります兜山に。かぶと山公園から30分ほど山を上りますと、久美浜湾の好景観が望めるかぶと山展望台があります。地図上ではかぶと山公園まで細い道が続いていますが、車はもちろんバイクもほぼ不可です。自転車でなら…というレベルですので、くれぐれも無理をされないように…

そして、そのまま国道178号線を南下しますと兵庫県の豊岡市街に入り、国道312号線経由で北近畿豊岡自動車道の日高北icに入れます。ちなみに、北近畿豊岡自動車道の和田山icから6kmほど走りますと竹田城跡があり、そこから8km走りますと、竹田城の雲海の写真撮影地として有名な立雲峡があります(第2、第3展望台は駐車場そば。第1展望台は歩いて30分)。

立雲峡 から望む竹田城跡

竹田城跡~山名宗全築城と伝わる標高353.7mの古城山の山頂に築かれました山城で、その後、山名氏の家臣であります太田垣氏が同城を預かっていましたが、その後、斎村政広が城主となり、関ヶ原の戦い以後に廃城となりました。当時の石垣が残っていて、その様相から日本のマチュピチュとも言われ、また、東の 立雲峡から望む雲海に浮かぶ同城の姿から天空の城とも呼ばれています。国史跡。

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