■斑鳩・明日香 大和路の名刹を巡る(ツーリングルート)

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古代浪漫に浸る旅

京都・奈良と言いますと、修学旅行のイメージが強く、またバイクツーリングで行く場所としては寺社が多くいろいろ回って走りが楽しめない、拝観料でお金がかかる、という部分もあります。確かに、交通量が多く、バイクの駐車が難しい京都や奈良の市街はそうですが、ひとたび郊外に出れば、日本の原風景を感じながらお寺の風景が馴染む風情ある景観を楽しめます。修学旅行で訪ねた懐かしい場所を、バイクで巡るのも乙なものです。今回は、そんな斑鳩、そして、明日香を見て回るツーリングルートをご紹介致します。

法起寺(奈良県)

総走行距離~約125km

西名阪自動車道を法隆寺ICで下りて、県道5号線をそのまま北上。しばらく走りますと、国道25号線と交差しますので、国道を左折しますとすぐに右手に法隆寺の参道が見えてきます。参道横にあります駐車場にバイクを置いて、法隆寺を訪ねます。

法隆寺(イラスト)

法隆寺~607に、聖徳太子と推古天皇により創建されたと伝わる古刹で、現存する世界最古の木造建築群でもあります。 金堂、五重塔、夢殿などが国宝に指定されていて、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

607年の創建で、聖徳太子にゆかりのあるこくないを代表する名刹の法隆寺(拝観料1,500円)。西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群で、金堂、五重塔、夢殿などが国宝に指定されています。境内はそんなに広くははいので、あまり時間を掛けずに見ることが出来ます。そして、そのまま斑鳩の古刹を回ります。そして、その隣りには中宮寺(拝観料600円)があります。中宮寺は聖徳太子が母のために創建した尼寺で、微笑みを浮かべた弥勒菩薩の像が有名です。その中宮寺が、元あった場所が中宮寺跡史跡公園となっていて、ここから法隆寺、法輪寺、法起寺の斑鳩三塔を望むことが出来ます。

中宮寺跡史跡公園

そして、中宮寺から北に少し走りますと、法輪寺と法起寺があります。

法輪寺(拝観料500円)は622年に建てられたと言われます古刹で、風情ある三重塔は1975年に再建されたものになります。

そして、法輪寺から東に少し行ったところに法起寺(拝観料300円)があります。現存する日本最古の三重塔は国宝に指定されていて、特に夕暮れ時やそのシルエットは斑鳩を代表する景観として風情を醸し出しています。

法起寺を後にして、そのまま南下して再び自動車道に入ります。スマートICでしたら大和まほろばスマートIC( 西名阪自動車道 )から、ETC非装着の場合は郡山南IC(京奈和自動車道)から入ります。そして、 京奈和自動車道の橿原北ICから東に向かい、県道152号線、県道105号線と走り繋いで国道165号線に入り東上します。やがて、途中で、大和側に沿って北東方面へと逸れますと長谷寺(拝観料500円)があります。

686年創建の花で有名な古刹で、本堂などが国宝に指定され、1954年建築ながら、紅葉などとマッチして風情のある五重塔も見どころです。ちなみに長谷寺の門前町はわらしべ長者の舞台でもあるそうです。

さて、長谷寺を後にしまして、再び国道165号線で東に向かいます。しばらく走り、そして県道25号線を南下。室生もみじ公園などを通り、やがて女人高野とも言われます室生寺(拝観料600円)に到着します。

8世紀創建と伝わります室生寺は、真言宗の高野山が女人禁制であったのに対して女性の参拝が許されていましたため、女人高野とも呼ばれていました。800年ごろに建てられたと言われます五重塔は国宝で、その他にも金堂などが国宝に指定されています。三宝杉や、五重塔までの石段の鎧坂など木々に囲まれた中で、とても雰囲気のあるお寺です。ちなみに、室生寺の少し先に室生龍穴神社という龍穴のある風情のある神社がありますので、時間があれば是非立ち寄りたい場所です。

室生寺を後にして、県道28号線をそのまま南下します。途中に、柱状節理の素晴らしい、屏風岩が見れる屏風岩公苑があり駐車場もありますので、ぷらっと立ち寄りたいところです。そして、県道81号線を左折。ここからの8kmはピストンルートになります。変わった形の巾着山を見ながら、国立曽爾青少年自然の家方面への道に入り進むとに到着します。

曽爾高原(亀山峠より)

曽爾高原(そにこうげん) 奈良県と三重県との県境に位置する倶留尊山(標高1038m)の麓、標高約700mのところに広がる広大な高原で、ススキの群生地としても有名で、秋にはススキの穂が金色に輝き波打つ景観が眺められ、多くの観光客が訪れます。

10月上旬~11月下旬に、一面がススキで覆われて、金色の波のようにススキが風に揺れる風景は絶景ですが、春や夏でも緑の芝がとても綺麗で開放感のある場所です。なお、秋の週末の多くのハイカーが訪れますので、渋滞必至です。駐車場から歩いて20分ほどの亀山峠は眼下にお亀池と曽繭高原を望めますので、是非お勧めしたです。

さて、 曽繭高原 を後にして来た道(県道81号線)を戻ります。そして、国道369号線(伊勢本街道)に突き当たりましたら右折して、西に進み、県道218号を走り国道166号線に入ります。やがて道の駅 ‎宇陀路大宇陀がある交差点を左折して宇陀川沿いを走る県道155号線を走ります。宮奥ダムを過ぎて、やがて談山神社に到着します。

桜と紅葉の名所で知られています談山神社ですが、もちろんその他の時期に行きましても風情を感じられます。特に1532年再建で重要文化財の十三重塔は、現存する世界唯一の木造十三重塔ということで見栄えがあります。

談山神社を後に、県道155号線で西に向かて走りますと、上地区の棚田があります。そして、しばらく走りますと飛鳥地区に到着します。

飛鳥地区には酒船石や亀石、猿石、二面石(拝観料350円)などの多くの石造物が点在していますので、バイクの機動力を生かして見て回りつつ、古代の浪漫を感じ取られてみてはいかがでしょうか。

そして、京奈和自動車道の御所ICへと向かいますが、途中に、高松塚壁画館があります国営飛鳥歴史公園からの高台の展望台からは周辺の飛鳥の地が見渡せて眺望が良いほか、平たい石の鬼の俎や、謎の岩の益田岩船などがありますでの、ご興味がありましたら立ち寄ってみられてはいかがでしょうか。しかし、この辺りは古墳だらけで、古墳マニアにはたまらない場所ですね。

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