■中伊豆・南伊豆(ツーリングルート)

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世界ジオパークの奇岩奇勝を望む

南伊豆と言いますと、高速のICから距離があり、遠いイメージがありますが、東名道の沼津IC、もしくは新東名道の長泉沼津ICから直接入れます伊豆縦貫自動車道が月ケ瀬ICまで伸びたことで非常にアクセスがしやすくなりました。交通の便がいまいちだったことで、まだまだ手付かずの自然や、好景観の場所が多く残る南伊豆。世界ジオパークならではの奇岩奇勝も多くあり、がっつりツーリングが楽しめる場所です。

あいあい岬から奥石廊崎を望む(静岡県)

総走行距離~約170km

東名高速道路、もしくは東名高速から伊豆縦貫道路に入り、そのまま終点までの走ります。気を付けたいのが、同自動車道の料金所が無人のタイプで、ETCカードなどが使用不可で、現金が必要となりますので事前に用意しておきましょう。そして、そのまま終点の月ケ瀬ICまで走ります。沼津ICから月ケ瀬ICまでは約38km。但し、意外と車通りも多く、時間帯によっては渋滞も起こりますで、タイムスケジューリングにはご注意を。

伊豆縦貫道路

月ケ瀬ICを下りて、そのまま左折して国道414号線に入り南下します。ちなみに、まっすぐに国道136号線を走って行きますと船原峠経由で土肥の町中に抜けられます。さて、国道414号線を走って行きますと、湯ヶ島温泉を過ぎて浄蓮の滝に到着します。

浄蓮の滝~落差25m、幅7mの直瀑で、伊豆半島を代表する滝の一つです。日本の滝百選にも選ばれています。

国道沿いに大型の駐車場があり、駐車場内に伊豆の踊子像があります。伊豆随一の名瀑まで駐車場から歩いて5分くらいでので、是非立ち寄って見たい場所です。かなり水量も多く、豪快な滝です。

再び国道414号線を南下します。道中には道の駅天城越えがあり、名産のわさび製品を購入することが出来ます。バイクで少し先に進みますと、国道から一本脇道に逸れた場所に竜姿渓谷と滑沢渓谷という比較手お手軽に見れる渓谷があります。

さて、改めて国道414号線を走って行きますと、旧天城トンネルへと向かう道があります。風情のあるトンネルですが、道中は未舗装路のため、特にロードバイクですと走りづらく時間と労力がかかりますので、あまりご興味が無ければスルーされるのもありかと存じます。

天城トンネル(河津町側)

旧天城トンネル~1905年に開通しました全長445.5mのトンネルで国の重要文化財として指定されています。川端康成著の伊豆の踊子や松本清張著の天城越えの舞台にもなっています。但し、アクセス路は未舗装路になります。日本の道百選にも選ばれています。

ちなみに、この辺りには、二階滝や榾場の滝、平滑の滝など、小振りながら見栄えのある滝が国道沿いに点在していますので、滝好きの方は選んで寄られるのもいいかもしれません。そして、しばらく走りますと、有名なループ橋があり、その先に左折して河津七滝へと戻る道がありますので入ります。

無料の駐車場があり、そこから河津川に沿って7つの滝を見ることが出来ます。お勧めは、滝の前に伊豆の踊子像があります初景滝と駐車場に近い最も大きな大滝。一番奥の釜滝まで行って戻って来てもいいですが、初景滝まで行って戻ってくるのもありかと思います。ちなみにこの大滝の近くにある露天風呂は、某、ローマのお風呂映画のロケ地にもなりました。

ちなみに初景滝にある伊豆の踊子像の踊子は、浄蓮の滝の踊子に比べて、かなり女性度が高くなっています。

さて、河津七滝を後にして、再び国道414号線に戻り南下しますと、湯ケ野温泉に着きます。ここに、伊豆の踊子を執筆した川端康成が定宿として、同小説内にも登場している福田屋があります。風情もありますので、ちょっと見てみるのもありかと存じます。そして、国道でその先に進み河津の町中へと向かう分岐している県道14号線を進みますと、桜の時期には多くの観光客が来る河津桜の会場があります。同時期は、ここからループ橋を越えるくらいまで渋滞していますので注意が必要です。尚、河津町内には峰温泉大噴湯公園という噴煙を楽しめる施設があるのでお勧めです。

そして、そのまま河津の町中を過ぎると、やがて海が見えてきて国道135号線にぶつかりますので、南伊豆方面に右折します。ちなみに左折して少し走った先には、伊豆三大美浜の一つの今井浜があります。

伊豆三大美浜~弓ヶ浜海岸、今井浜海岸、白浜大浜海岸の三浜が伊豆の三大美浜と呼ばれています。水質は三浜とも最高ランクのAAで、夏季には多くの海水浴客で賑わいますが、オフシーズンはのんびりできる綺麗な浜です。

さて、国道135号線を下田方面に向けて南下してしばらく走りますと尾ヶ崎ウイングという駐車場の展望台があり、風光明媚な海の景観を望むことが出来ます。

尾ヶ崎ウイングから見る竜宮島

そしてその先には伊豆三大美浜の一つの伊豆白浜海岸があります。夏季はもちろん混雑している人気の浜ですが、オフシーズンであれば海辺でのんびりできます。浜の中ほどにあります白浜神社は由緒があり、浜に立つ大明神岩の赤鳥居も風情があります。駐車場完備ですので、是非参拝されてみてはいかがでしょうか。

そして、白浜海岸の先には眺望のいい見晴広場が国道沿いにありますので、是非、立寄りたい場所です。また、すぐ先に三穂ヶ崎があり、高台からエメラルドブルーの海を見ることが出来ます。

再び国道135号線を走り、そして爪木崎へと向かう道(県道116号線)がありますので、そちらに入り南下します。やがて爪木崎公園に到着します。300万本もの野水仙の群生地として有名で、水仙まつりの際には多くの来場者が詰めかけますが、オフシーズンは静かな好景観な場所で、灯台などもあり、南伊豆に行く際には、ピストン道にはなりますが是非とも立ち寄りたい場所の一つです。

また、爪木崎から国道へと戻る途中に須崎港へと行く道があり、洲崎には恵比須島という伊豆半島のジオパーク感を感じられる奇勝地がありますので、是非、立寄られてみてはいかがでしょうか。

さて、再び国道135号線に入り、下田市街方面に向かいます。南伊豆最大の街の下田市は、ペリー来訪の歴史があり、伊豆の踊子が大島へと帰った港町でもあり、見どころは各所にありますが、車も多く町も狭いので、バイクや車ですとなかなかのんびりと走れないのが残念。但し、駐車場から坂を10分ほど登ったところにあります下田公園のお茶ヶ崎展望台は眼下に下田海中水族館や赤根島、そして広がる海の美景を望むことが出来ます。

お茶ヶ崎展望台から下田海中水族館と赤根島を望む

また、その他にも下田港や下田富士、犬走島などの見どころもあります。

下田を後にして、そして大賀茂川を渡る前に左折して一般道に入り龍宮窟方面へと向かいます。大浜などの綺麗な浜が続き、やがて、サンドスキー場龍宮窟駐車場に到着。バイクを止めて歩いて龍宮窟を一周します。龍宮窟はおおきな天窓のある海蝕洞で、上から見れるようの遊歩道が整備されています。遊歩道からは隣りの田牛サンドスキー場や、上の天窓部分からハートに見える場所なども見られます。

龍宮窟~もともと洞窟であった場所の天井部が崩落して、約50mの天窓が空いた海蝕洞で、陽光の入り具合によって神秘的な光景を見ることが出来ます。伊豆ジオパークとしても認定されている場所です。

そして、龍宮窟の中に入ります。穴から波が打ち寄せて天窓からそそぐ光で海面が光っていて雰囲気のある場所です。但し、波が強いときや荒天時にはご注意を。そして、バイクで隣りの綺麗な田牛海岸から内陸部に抜けている狭路を走り突き当たりの県道16号線を左折してそのまま南下しますと、伊豆三大美浜の弓ヶ浜に到着します。

静かな入り江にある砂浜で、夏季は混みますが、オフシージンには波の音を聞きながらのんびり出来るビーチです。また、弓ヶ浜の東隣りには逢ヶ浜という浜があり、柱状節理や穴の開いたエビ穴などのジオパークを感じさせてくれる景観を見せてくれます。

逢ヶ浜 エビ穴

ちなみに、逢ヶ浜から先ほど立ち寄った田牛海岸方面にタライ岬遊歩道があり、三ヶ月の大洞ほか奇勝の好景観を望めますが、道は険しいのでご注意を。尚、田牛海岸から逢ヶ浜は遊歩道のため、車やバイクは通れません。

タライ岬遊歩道から三ヶ月の大洞を望む

さて、弓ヶ浜を後にして県道16号線に入り、海沿いに走ります。すると大瀬漁港へと向かう道があり、突き当りに蓑掛岩展望地があります。天の川撮影スポットとして有名ですが、日中でも蓑掛岩の好眺望を望めます。

再び県道16号線に入り西に向かいますと、やがて石廊崎への入口がありま、ここを入りますと石廊崎漁港の横に駐車場(バイク100円)がありますが、クルーズに乗らないのであればその先の道から入って行ける石廊崎オーシャンパーク 有料駐車場(バイク100円)の方がより石廊崎に近くていいです。そこから石廊崎まで少し坂を歩きますが、徒歩約10分ほどです。灯台や神社もあり、伊豆半島最南端の岬からは眼前に広がる広大な海の好眺望を望めます。

石廊崎~伊豆半島の最南端にある岬で、この岬から東側が相模灘、西側が遠州灘になります。旧石廊崎ジャングルパークが、現在、石廊崎オーシャンパークとしてオープンしています。日本の灯台50選に選ばれています石廊崎灯台や、伊豆の七不思議の一つにも数えられています石室神社などがあります。

ちなみに、ここからクルーズ船(Aコース:1400円)に乗りますと、南伊豆屈指の隠れた美浜のヒリゾ浜を見ることが出来ます。

ヒリゾ浜

ヒリゾ浜~某番組で調査された「日本で一番キレイな海ランキング」で6位にランクインしました。その他の場所は、沖縄や離島がほとんどの中、ベスト10内で唯一本州にある場所です。但し、陸から行くことが出来ず、石廊崎からクルーズ船や、期間限定の渡し船に乗って来る必要がある秘浜です。

石廊崎を後にして県道16号線に入り、西に向かって走ります。やがてユウスゲ公園があります。駐車場にバイクを置いて、高台を階段を登って行きますと、奥石廊崎の好眺望が望めます。恋人用の丸い輪の鐘もあります。

そして、そのすぐ先にあいあい岬の駐車場があります。ここからも奥石廊崎の好眺望と、陸地から唯一といっていいヒリゾ浜の景観を一部望めますので、立ち寄り必須の場所かと思います。但し、ここからヒリゾ浜へは行けませんので、ヒリゾ浜を間近に見たい場合は、やはり石廊崎からクルーズ船に乗る必要があります。

あいあい岬から奥石廊崎を望む
あいあい岬からヒリゾ浜を望む

さて、ここから再び県道16号線で伊豆南部を北上しますが、この辺りはかなり強い海風が吹くことが多いですので、走行にはご注意を。やがて国道136号線に突き当たりますので、左折して雲見方面へと向かいます。妻良、子浦と漁港町を過ぎますが、子浦には落居海岸というこじんまりとしながらとても透明度の高い地元ならではの砂利の海岸ありますで、立ち寄って見るのもいいかもしれません。また、伊浜漁港へと下りる道を過ぎた国道沿いにお猿のモニュメントがある展望広場があり、波勝崎越しの海の好眺望を望めます。そしてその先に波勝崎へと向かう道があります。道の先には波勝崎モンキーベイという野生のニホンザルと触れ合える観光スポット(700円)があります。海にも出られて綺麗な風景を見ることも出来ます。

さて、そのまま国道136号線を雲見方面に進みますが、途中に石部の棚田へと行く脇道があります。少し分かりづらい棚田ですが、ご興味のある方は、是非。

そして、雲見に入りますが、是非、立寄りたいのが千貫門ビーチです。特に専用駐車場は無いのですが、国道先からビーチまでの遊歩道があり、10分足らずで到着できます。その昔、千貫に値する景観と言われその名が付いたと言われていますが、まさしくその名の通りの海に浮かぶ穴の開いた千貫門の迫力ある景観を望むことが出来、また千貫門に至るまでの遊歩道からは綺麗な海と岩礁が見える、まさに立ち寄りお勧めの場所です。

千貫門への遊歩道からの眺め

千貫門を後にして、国道を走り雲見温泉街に入ります。雲見海岸からは、好天であれば沖に浮かぶ牛着岩越しに富士山の好景観を望むことが出来ます。また海岸の近くにはくじらの骨格標本がある雲見くじら館や海を見ながら浸かれる、無料の渚の足湯などがあります。

牛着岩

そして、そのまま国道を走りますと、松崎町に入ります。ちなみに松崎町に入る前のところに、国道脇に室岩洞という石切り場跡があります、洞内には人形もいて、プチインディジョーンズ気分に浸れます。さて、松崎町といえば有名なのがなまこ壁です。国道脇を入ったところにありますで、ちょっと立ち寄って見るのもありかと思います。

また、松崎町には明治商家中瀬邸や伊豆文邸などの旧家があるほか、左官の神様とも言われています伊豆の長八の美術館もありますので、時間がああれば散策してみるのもいいかもしれません。さて、国道136号線をそのまま進み、仁科地区から西伊豆スカイライン方面へと向かう仁科川沿い沿って走る県道59号線に入ります。国道をもう少し先に進みますと、沢田公園露天風呂や景勝地の堂ヶ島などがありますが、そちらはツーリングルートの西伊豆編でご紹介させて頂きます。

そして、県道59号線を進んで行きますと、やがて山岳路へと様相を変え、西天城高原、そして仁科峠へと至ります。仁科峠駐車場から約5分ほど歩いて到着します仁科峠展望台からは、好天ならば富士山の好眺望が望めます。

そのまま県道59号線を進み、途中の風早峠からは県道411号線に入りますと、土肥峠に至り、西伊豆スカイラインに入ります。この後はツーリングルートの西伊豆編をご参考ください。そして、修善寺経由で伊豆縦貫自動車道の伊豆ICに入るか、もしくは海まで出て、運沿いの県道17号線を走り、伊豆縦貫自動車道の長岡ICから帰路に着きます。

実走ガイド

南伊豆・西伊豆の絶景を巡る その1(スズキVストローム250ABS)

南伊豆・西伊豆の絶景を巡る その2(スズキVストローム250ABS)

「伊豆の踊子」の足跡を巡る

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