鳴門大橋や瀬戸大橋、しまなみ海道により、近畿や中国エリアからは行きやすくなりました四国。特に、瀬戸内海の多島美を眺め見ながら走りますしまなみ海道は、ライダーやサイクリストに人気の道で一度は走ってみたい道です。ただ、行きやすくなった瀬戸内側の四国北部に比べて、四国の中央部を東西に貫く険しい四国山地により、高知県を中心とした太平洋側の四国南部は、四国を縦断する道が限られている中、まだまだ遠い場所でもあります。
今回は、瀬戸内海に浮かび島の中でも大きく、走りを楽しめる道を持つ小豆島と、昨今、人気が高い、四国カルストやにこ淵がある、四国中央部の横断ルートをご紹介致します。キャンプや宿に泊まりながら、是非、ゆっくり楽しみながら周って頂きたいエリアです。ちなみに、本州から各橋を渡っての料金等は下記になります。ご参考ください。
1.小豆島 / 2.四国カルスト/仁淀川
◎四国へのアクセス
[高速道路]
- 須磨IC(兵庫県)~鳴門北IC(徳島県):4,520円(ETC 2,450円)77.4km(約1時間)※明石海峡大橋~淡路島~大鳴門橋
※東京IC~須磨IC:10,870円(ETC 10,460円)528.7km(約5時間30分)※新東名、名神、第二神明ほか
※名古屋IC~須磨IC:6,430円(ETC 6,020円)231.2km(約2時間50分)※名神ほか
- 児島IC(岡山県)~坂出北IC(香川県):2,930円(ETC 1,420円)15.9km(約12分)※瀬戸大橋
※東京IC~児島IC:12,120円(ETC 8,380円)673.2km(約7時間)※新東名、名神、山陽自ほか
※名古屋IC~児島IC:7,750円(ETC 7,750円)375.8km(約4時間20分)※名神、山陽自ほか
※中国池田IC~児島IC:4,160円(ETC 4,160円)194.7km(約2時間20分)※中国、山陽自ほか
- 西瀬戸尾道IC(広島県)~今治IC(愛媛県):3,980円(ETC 2,450円)59.4km(約1時間)※しまなみ海道
※東京IC~西瀬戸尾道IC:12,400円(ETC 8,680円)712.2km(約7時間20分)※新東名、名神、山陽自ほか
※名古屋IC~西瀬戸尾道IC:8,060円(ETC 8,060円)414.7km(約4時間50分)※名神、山陽自ほか
※中国池田IC~西瀬戸尾道IC:4,160円(ETC 4,160円)194.7km(約2時間20分)※中国、山陽自ほか
[フェリー]
- 東京~徳島(オーシャン東九フェリー):運賃15,000円~+バイク(※126cc以上)9,660円~=計24,660円~
※月~土/19:30有明発~翌13:20徳島着 日・祝日/18:00有明発~翌13:20徳島着
- 和歌山~徳島(南海フェリー)約2時間10分 運賃2,200円~+バイク(※126cc以上)1,900円~=計4,100円~ 1日8便
- 宇野~高松(宇高国道フェリー)約60分 二輪車(126cc以上)1,430円※運賃含む 1日13便
- 小倉~松山(松山・小倉フェリー)約7時間5分 :運賃6,100円~+バイク(※126cc以上)3,200円~=計9,300円~ 1日1便
- 佐賀関~三崎(国道九四フェリー)約70分 運賃1,090円~+バイク(※126cc以上)1,970円~=計3,060円~ 1日16便
その他、神戸〜坂手〈小豆島〉〜高松(ジャンボフェリー)、東予〜新居浜〜神戸〜大阪(四国開発フェリー)、松山〜宇品(石崎汽船)、宇品〜松山(瀬戸内海汽船)、柳井〜松山(防予フェリー)、八幡浜〜別府(宇和島運輸)、八幡浜〜臼杵(宇和島運輸、九四オレンジフェリー)などあり。
□小豆島
瀬戸内海の真ん中あたりにある小豆島。瀬戸内海では淡路島に次いで大きな島で、温暖なことから多くの観光客訪れる島です。比較的降水量が少なく寒霞渓などの瀬戸内科にの眺望が良い好景勝地があり、爽快な奔れる道も多いことから、ライダーやサイクリストも多く集まる島です。但し、島自体は陸と続いていませんため、フェリーに乗って訪ねることになります。
フェリーでのおおよそのアクセス方法は下記のようになります。フェリーの航路はかなり多くあり、便数も多いので比較的容易に渡島はできる島です。島自体は見どころが多いので、1日十分費やすことが出来ますが、島内の主要ポイントを見て、フェリー航路のある四国の高松に入ったり、岡山や赤穂を見て回るルートもお勧めです。ちなみに、小豆島の周囲は約130kmになります。
◎小豆島へのアクセス(フェリー)※直行便のみ
□本州から
- 日生港(岡山県備前市)~大部港(小豆島):約60分 二輪車(126cc以上)2,070円~2,390円※運賃含む 1日5便 [瀬戸内観光汽船]
- 新岡山港(岡山県岡山市)~土庄港(小豆島)約70分 二輪車(126cc以上)2,040円~2,340円※運賃含む 1日12便[両備フェリー]
- 新岡山港(岡山県岡山市)~土庄港(小豆島)約70分 二輪車(126cc以上)2,040円~2,340円※運賃含む 1日7便[四国フェリー]
- 姫路港(兵庫県姫路市)~福田港(小豆島):約100分 二輪車(126cc以上)2,840円~3,280円※運賃含む 1日7便[小豆島フェリー]
- 神戸港三宮新港(兵庫県神戸市)~坂手港(小豆島):約200分 運賃1,990円~+二輪車(126cc以上)2,000円 1日3~4便[ジャンボフェリー]
□四国から
- 高松港(香川県高松市)~土庄港(小豆島):約60分 二輪車(126cc以上)1,850円~2,170円※運賃含む 1日15便[小豆島フェリー]
- 高松港(香川県高松市)~池田港(小豆島):約60分 二輪車(126cc以上)1,850円~2,170円※運賃含む 1日8便[国際フェリー]
- 高松港(香川県高松市)~草壁港(小豆島):約60分 運賃700円~+二輪車(126cc以上)1,150円~1,470円 1日5便[内海フェリー]
- 高松東港(香川県高松市)~坂手港(小豆島):約70分 二輪車(126cc以上)1,850円※運賃含む 1日2~3便[ジャンボフェリー]
◎小豆島のお勧めツーリングスポット
1.寒霞渓
日本三大渓谷美、日本三大奇勝、日本百景などに選ばれています、小豆島きっての景勝地で、瀬戸内海を一望できます洲好景観地です。ロープウェイがありますが、バイクでしたらブルーラインやスカイラインを通って直接、寒霞渓の展望台にアクセスできます。展望台も多く、寒霞渓第一展望台、寒霞渓第二展望台、鷹取展望台、四望頂、そして、少し離れて四方指展望台などがあります。特に紅葉時には多くの観光客が集まります。
2.鷹取展望台
昔、応神天皇がここで鷹狩をしたと伝わる場所で、瀬戸内海の多島美を望める、小豆島有数の展望台です。寒霞渓の山頂駐車場のバイク駐輪場脇の道を歩いて数分のところにあります。映画のロケ地にもなりました。
3.四望頂展望台
寒霞渓の表神懸12景にも選ばれている好眺望地で、四望と言う名の通り、四方向の景観が望めます。ロープウェイの山頂駅から徒歩約5~10分。県道27号線にも駐車スペースがありますので、そちらからのアクセスの方が楽かもしれません。山頂展望台とはまた違った景観を望めます。
4.四方指展望台/美しの原高原
小豆島唯一の高原であります美しの原高原にあります四方指展望台。寒霞渓や瀬戸内海はもちろん、遠くには四国、そして姫路や備前を望むことが出来ます、まさに四方の好眺望が望める展望台です。寒霞渓スカイライン脇にあります。寒霞渓ロープウェイ山頂駅から10分くらいのところにありますので、是非、セットで訪ねられてみてはいかがでしょうか。
5.道の駅 小豆島オリーブ公園
温暖な小豆島名物のオリーブの畑や発祥の地などが近くにあります公園で、同じくオリーブが名産の地中海の雰囲気を楽しめる施設です。園内にはギリシャ風車があるほか、魔法のほうきがレンタル出来て「空飛ぶ写真」を撮る方が多いです。撮り方はこちらで。但し、持ち出し自由のほうきは回転率が悪くなかなか戻ってこないので、写真を撮られる場合は早めに。
6.二十四の瞳映画村
映画「二十四の瞳」のセットを改築して作られました施設で、懐かしい雑貨店や木造校舎の教室など昭和レトロ感を味わえる場所です。レストランでは給食セットが人気です。海洋堂のフィギュアギャラリーなどもあります。入場料790円。
7.岬の分教場・二十四の瞳館
二十四の瞳映画村のセットの校舎とは違う、実際に使用されています本物の木造の分教場です。教室には当時のままの机やオルガンや子どもたちの作品などが残っています。入場料240円。
8.エンジェルロード/約束の丘展望台
干潮時に、長い砂州が現れて沖の弁天島と繋がり、それがエンジェルロードを呼ばれています。そのエンジェルロードが高台から見れる約束の丘という恋人の聖地があり、お洒落な喫茶店もあります。カップルや女性旅の方々が多い場所です。1日に2回干潮がありエインジェルロードが現れ(弁天島に渡れ)ますので、事前に干潮の時間を調べられておくことをお勧め致します。
9.土淵海峡(世界一狭い海峡)
ギネスブックにも登録されています、最狭9.93mの世界一狭い海峡です。ぱっと見、川に見えますが、地図で見ますと確かに海峡になっています。海峡そばにあります土庄町役場入口の観光課では「世界一狭い海峡横断証明書」を1枚100円で発行してくれます。エンジェルロードのそばにありますでの、是非、合わせて訪ねられてみてはいかがでしょうか。
10.樹齢千年のオリーブの大樹
スペインのアンダルシアから移送され植樹されたオリーブの大樹です。特に周囲には何もないですが、エンジェルロードからバイクで3kmほどのところにありますので、ぷらっと立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
11.重岩
二つの大きな岩が微妙なバランスで重なっている名所で、岩の手前には小さな祠があります。上りやすいですが駐車場から400段近く(約30分)階段を上ります。景観もよく、眼下に集落と瀬戸内海の島々を眺め見ることが出来ます。
12.中山千枚田
島の山間部の中山地区にあります棚田で、日本の棚田百選にも選ばれています。同中山地区の湯舟の湧水は名水百選にも選ばれていて、また、中山地区はにほんの里100選にも選ばれていて、風情を楽しむことが出来ます。近くにありますこまめ食堂ではオリーブ牛バーガーを食すことが出来ます。
13.西の滝 龍水寺
駐車場から長い階段を上り、山門を潜り本堂に。湧水が湧く洞窟があったり、瀬戸内海の絶景が見れるお寺です。好天でしたらエンジェルロードの遠望も見ることが出来ます。山の上なのに湧水が湧く伝説はこちらで。
14.希望の道/南風台
エンジェルロードは別場所にあります、潮の干潮時に現れて沖の城ヶ島に繋がる砂州の道です。高台の南風台からその景観を見ることが出来ますが、少し足場の悪い道を下りますと海辺に行けます。こちらも干潮(道が出来る)の時間を事前にご確認を。
15.碁石山
814年に空海により開設されました古刹で、島の南西部の山間部にありますお寺です。上りますが、山頂からはかなりの好景観を望むことが出来ます。山頂部には波切不動明王の象があり、神秘的な雰囲気を味わえます。閉門(16時)にご注意を。
◎小豆島のお勧めツーリングロード
16.小豆島スカイライン
小豆島の中央部を走ります、香川県道27号線約10kmの通称で、山間部にあり、走りも楽しめるワインディングロードです。樹々に挟まれているので走行中に好景観は望みづらいですが、各展望台が沿道近くにありますので、是非立ち寄りながら走りたいところです。但し、落葉時には道が落ち葉だらけになりますので、走行にはご注意を。
17.寒霞渓ブルーライン
県道27号線は小豆島スカイラインという名称ですが、寒霞渓の山頂部を交点に始まります約15.7kmの県道29号線は、通称、寒霞渓ブルーラインと呼ばれています。ヘアピンが多い道で樹々に覆われてはいますが、ところどころの樹々の切れ目で眼下に瀬戸内海の好景観を望むことが出来ます。元有料道路ということで路面状況はいいですが、やはり落葉時には落ち葉にはご注意を。
□四国カルスト/仁淀川
仁淀ブルーに代表される神秘的な青さの水々、西日本最高峰で山岳信仰の山の石鎚山、そして、UFOラインや四国カルストロードなどの好景観な道など、まさに山中の別世界を訪ねる感じのある魅力的なエリアです。
仁淀ブルーと言われる人気の神秘の色が見られるにこ淵や、日本三大カルストの四国カルスト、ライダーに人気の 瓶ケ森線 UFOラインがあるのは四国の中央部のため、瀬戸内海の方から四国にアクセスした場合は、高知自動車道や国道194号線、国道494号線などで山間路で南下(縦断)する必要がありますため、かなり時間と労力を費やすことになります。とはいえ、にこ淵までは今治からは約77km(約1時間30分)、坂出からですと約125km(約2時間)、鳴門からですと約180km(約2時間50分)という道のりで1泊あれば回れるエリアで、スポットを限れば、四国に上陸すれば1日で見て回れる距離感でもあります。もしくは、高知でレンタルバイクを借りて、にこ淵、UFOライン、四国カルストと回るルーテイングもあります。
◎四国カルスト/仁淀川のお勧めツーリングスポット
1.四国カルスト
愛媛県と高知県の県境にあります日本三大かるすとのひとつの四国カルスト。その広さは東西25kmになり、標高1,000mから1,500mの高所に連なっています。牛などが放牧されていて、好景観と相まった素晴らしい景色を望むことが出来ます。キャンプ場のほか、コテージやホテルもあります。
2.にこ淵
仁淀ブルーで知られる仁淀川の支流の枝川川にあります淵で、神秘的で幻想的な青の景観を見ることが出来ます人気の観光地です。トイレのある駐車所があり、淵までさほど距離がありませんが、下る階段がかなり急なので、体力と足元にはご注意を。週末はかなりの人が訪れることも多い場所です。
3.面河渓
仁淀ブルーで人気の仁淀川源流の面河川にある渓谷で、神秘的な青い渓谷部をみることが出来ます。駐車場から歩いて比較的近いのも嬉しいところです。渓泉亭・面河茶屋ではぜんざいや郷土料理のだんご汁を食すことが出来ます。少し下流側の鉄砲石川(キャンプ場あり)との合流地点には相思渓という渓谷があるほか、面河山岳博物館もあり、この辺りの渓谷美も綺麗です。
4.安居渓谷
清流の安居川の上流にある渓谷で、川底を青いフィルターを通して見るような感じの綺麗な水の流れを見ることが出来ます。近くに駐車場があり、その青さを満喫できる水晶淵、そして、滝も多くあり、道沿いから見やすいみかえりの滝のほか、落差50mの背龍の滝、安居渓谷よりさらに10分ほど走るとあります落差約60mの昇龍の滝、そして、同渓谷のシンボルでもあります飛龍の滝があります。背龍の滝の近くには砂防堰堤があり、そこでは素晴らしい透明度の水場を見ることが出来ます。
5.飛龍の滝
遊歩道を10分ほど歩くとある安居渓谷のシンボル的な滝で、落差約30mながら、岩にぶつかり流れ落ちる美麗な二段の滝です。滝の左側から撮影すると滝をより綺麗に撮れます。
6.中津渓谷
雨竜の滝や竜宮淵など仁淀ブルーを堪能できる景勝地です。渓谷用の無料駐車場があり、約2.3kmの遊歩道が川沿いに整備されていていて、渓谷や青い川の水が見やすく堪能できます。
7.雨竜の滝
落差20mながら、水量が多く豪快で華麗な見栄えのある滝です。風情のある風歩道がすぐ近くまであり、滝を間近に見ることが出来ます。渓谷入口から徒歩20~30分くらいかかります。
8.松山城
1602年築のお城で、現在の天守は1852年再建のものながら、江戸時代に建築され現在まで残っている現存十二天守のひとつです。天守閣からは眼下に松山市の好景観を望むことが出来ます。松山城までは麓から、徒歩かリフトかロープウェイを利用。リフト、ロープウェイともに往復520。天守入場料520円。国の重要文化財です。
◎四国カルスト/仁淀川のお勧めツーリングロード
9.四国カルストロード
四国カルストを東西に縦断する県道383号線の名称で、距離は約25km。四国山地の山並みを見ながら、周囲に広がるカルストの中を走る爽快路です。道中にはホテルやキャンプ場のあります姫鶴平や、白いカスルトの中に牛が放牧された好景観を望めるビュースポットの五段高原や、高所で景観の良い天狗高原展望台(見晴らし台)、樹齢600年の猪伏(いぶし)の大トチがありますケヤキ平などがあります。
10.町道 瓶ケ森線 UFOライン
中国山脈の尾根を27kmに渡り走る、別名「天空の道」とも呼ばれている道です。車線無しの狭い道ですが、まさに、道と景色しかないライダー冥利に尽きる道です。道中のシラサ峠や、1600m地点にあります展望所からは石鎚山の好景観を望めます。但し、狭い道ながら休日は車や観光バスが増えて走りづらく
11.石鎚スカイライン
西日本最高峰の石鎚山’1982m)の南側を走ります基本1車線の山岳ロードです。西日本最高峰の石鎚山の眺めも良く、また、長尾根展望所から好天であれば、石鎚山山中に日本の滝百選んに選ばれています落差100m御来光の滝の遠望を見ることが出来ます。道中には水が綺麗な面河渓に行く道もあります。
◎四国カルスト/仁淀川のお勧め温泉
12.道後温泉本館
愛媛県松山市街にある1894年築の公衆浴場で、国の重要文化財の風情ある温泉ながら今もなお営業していて入浴可能です。貸タオルなどがありますので、手ぶらで訪ねても大丈夫です。利用料金420円。ミシュランガイドブックで★★★の場所です。