九州(日本の滝百選)

行縢の滝(宮崎県)

エリア別では、16滝と最大数の百選を持つ九州。残念ながら福岡県(白糸の滝や菅生の滝などあり)には百選選定の滝はありませんでしたが、他5県のうち、大分県、熊本県、宮崎県が、北海道に次いで、都道府県別の百選の数が2位の4滝もあり、その3県だけで12滝も選ばれています。一番落差のある滝は見返りの滝が唯一100m以上の落差があるのみですが、真名井の滝や原尻の滝など著名な滝が多いのも特長です。また、どの滝もアクセスがいいのが嬉しいところです。

1.観音の滝 2.見帰りの滝 3.四十三万滝 4.栴檀轟の滝 5.数鹿流ヶ滝 6.鹿目の滝 7.東椎屋の滝 8.原尻の滝 9.原尻の滝 10.西椎谷の滝 11.関之尾滝 12.矢研の滝 13.行縢の滝 14.真名井の滝 15.龍門滝 16.龍門滝

■佐賀県

84.観音の滝(かんのんのたき)

眼病が治ると伝わる滝 ★

佐賀県唐津市にあります落差45m、幅10mの迫力がある滝で、滝の横に名前の由来となった生目観音があり、淵の水で眼を洗うと眼病が治ると伝わっています。駐車場からは急な階段を下りて狭い道を歩き約5分ほどで着きます。上流の清めの淵から、観音の滝、木隠れの淵、狭霧の滝、静寂の淵、白竜の滝、奥梅豆羅の滝、白絹の滝と8つの淵や滝が連続する渓谷があり、観音の滝駐車場からは遊歩道も整備され、渓流沿いに全て歩いても15分ほどとお手軽です。

85.見帰りの滝(みかえりのたき)

あじさいの名所 ★★

落差100mと九州一の落差を誇ります段瀑で、渓谷沿いの整備された遊歩道を歩いて15分ほどで滝に着きます。滝の目の前まで行けて、水飛沫がかかるくらいです。あじさんの名所でもあり、6月には50種約4万株のあじさいが花を咲かせて多くの観光客が訪れますが、同あじさん祭りの期間は駐車場が有料になるほか、交通規制がありシャトルバスでの移動になります。

■熊本県

86.四十三万滝(よんじゅうさんまんたき)

渓谷美の極致 ★★

熊本県菊池市にあります原生林に覆われた菊地渓谷内にあります、落差15m、滝幅25mの緩い斜面を流れます渓流瀑です。菊地阿蘇ライン沿いにあります駐車場から渓谷の入口まで約200m、入口から滝までが約700mで徒歩約20ふん、道中には黎明の滝、紅葉ヶ瀬、竜ヶ渕、天狗滝などがあり、渓谷美の極致とも言われます菊地渓谷内を一周するマイナスイオン満喫コースは全長2kmで徒歩約1時間になります

87.栴檀轟の滝(せんだんとどろのたき)

秘境五家荘にある滝 ★★

平家落人伝説のある秘境地の五家荘にあります落差70mの滝で、深い森のなかで一直線に落ちる姿は迫力があり荘厳な滝壺です。昔、滝のそばにせんだんの木が自生していたことからその名が名付けられました。県道52号線沿いの展望所から眺め見られるほか、広い駐車場からは遊歩道が整備されていますが傾斜が急な階段を下りて10分ほどで滝壺の近くまでいくことができます。但し、帰りの上りは逆にキツイのでご注意を。

88.数鹿流ヶ滝(すがるがたき)

エメラルドグリーンの広い滝壺 ★

阿蘇山の麓、南阿蘇村にあります落差60m、幅20mの滝で、3,000平方メートルもある広いエメラルドグリーンの滝壺が特徴的です。平安時代の巻狩で時間が数頭の鹿が逃げ場を失い滑落したことからその名がついたと伝わります。阿蘇大滝から遠望を望めて、また少しわかりづらいですが、牛の像があります駐車場から徒歩5分くらいで観瀑台に着きます。夏は蚊に注意を。

89.鹿目の滝(かなめのたき)

三つの滝の総称 ★★

落差37mで柱状節理の断崖を流れ落ちる雄滝、30mの雌滝、12mの平滝壺からなります滝で、鹿目の滝は三つの滝の総称になります。車で雄滝の近くまで行くことができますが駐車禁止のため、平滝近くにあります駐車スペースから車道を歩き、上の滝バス停横にあります滝入口から遊歩道を下って雄滝までは徒歩5分、雄滝から雌滝までは5分、平滝は駐車スペースのすぐ下にあります。

■大分県

90.東椎屋の滝(ひがししいやのたき)

九州華厳 ★★

九州華厳とも言われます大分県宇佐市にありたす節理のある断崖を真っ直ぐに流れます落差85mの雄大な直瀑で、落差83mの西椎屋の滝と落差65mの福貴野の滝とともに宇佐の三瀑と言われています。有料駐車場からあまり整備されていない遊歩道で森林に囲まれた渓谷の中を歩き300m、徒歩10分で滝に着きます。

91.原尻の滝(はらじりのたき)

東洋のナイアガラ ★

田園地帯に突如現れます、落差20m、幅120mの滝で、東洋のナイアガラと称されることもあります。滝の前にかかる橋から滝を正面に見ることができ、滝壺の岸に下りて滝をバックにして写真を撮ることもできます。すぐそばに道の駅原尻の滝があり、肥後牛などの地物料理を食せます。

92.震動の滝(しんどうのたき)

80m以上の夫婦滝 ★

九酔渓にあります83mの雄滝と93mの雌滝からなる竜神伝説のある滝で、水量が多い時は周囲を震動させるほどの迫力があることからその名が名付けられたと伝わります。1600平方メートルと広い滝壺周辺からは温泉が湧き出ています。長さ390mの歩行者専用橋上の九重“夢”大吊橋からも見ることができますが、吊橋手前の右側の道を5分ほど歩きますと震動の滝壺展望所があり滝壺まで見えます。

93.西椎谷の滝(にししいやのたき)

宇佐の三瀑 ★★

百選の東椎谷の滝、福貴野の共に宇佐の三瀑と言われています断崖を一気に流れ落ちる落差83mの豪快な滝で、駐車場から観瀑断崖までは徒歩3分、滝壺まではそこから10分ほど歩いて着きます。帰りの上りは辛いですが、滝を満喫されるのであれば1500平方メートルの広い滝壺まで行かれることをお勧めします。

■宮崎県

94.関之尾滝(せきのおのたき)

世界有数の甌穴群 ★

大滝、男滝、女滝からなります落差18m、幅40mの滝で、滝の前に架けられました吊橋から正面に滝を見ることができます。滝壺近くにも行けます。また、滝の上陸には小石が窪みに入って長い歳月によりできる甌穴が数千個あり世界有数の規模です。駐車場から100m、2分で滝見広場まで行けます。滝壺・甌穴周遊コースは約900mで徒歩30分ほどです。お雪さんという滝にまつわる悲恋伝説もあります。滝の入口には滝の駅 せきのおがあります。

95.矢研の滝(やとぎのたき)

神武天皇由来の滝 ★★★

国指定名勝の30余りの滝があります尾鈴山瀑布群を代表する滝で、落差73m。尾鈴山登山口の駐車場スペース(キャンプ場の駐車場もあり)からキャンプ場を抜けて遊歩道を歩いて徒歩約30分で滝に到着します。神武天皇がご東征の折、矢を研がれたことが滝の名前の由来です。

96.行縢の滝(むかばきのたき)

ヤマトタケルノミコトが名付け親 ★★★

一枚岩の絶壁を流れ落ちる落差77mの滝で、岸壁から水が吹き出ているかのような迫力ある滝で、圧倒的な存在感を発しています。ヤマトタケルノミコトが名付け親と言われています。駐車場より原生林の中の山道を30〜40分歩くと滝壺近くに着きます。水量が少なければ滝壺まで行けます。ちなみに滝のある標高831mの行縢山は独特な景観が楽しめる山です。

97.真名井の滝(まないのたき)

神が作った滝 ★

高千穂峡にある滝で落差は17m。神都高千穂峡のシンボルにもなっています滝で、遊歩道から滝を見下ろしたり、ボートに乗って真下に行くことができます。バイク・自転車専用有料駐車場があり、真名井の滝の滝御台まで約300mで数分で行けます。天村雲命という神様が、水の無かったこの地に水の種を移し、それが天真名井として地下水となって湧水して、滝となって流れ落ちていると言われています。

■鹿児島県

98.龍門滝(りゅうもんだき)

薩摩を代表する名瀑 ★

落差46m、幅43mの雄大な滝で、古来から薩摩の名所とされてきた名瀑です。駐車場から100mほどで滝の近くの展望所まで行くことが出来ます。また、そこから下りていって滝つぼの近くまで行くこともできます。古来、唐の人が、漢土の龍門の瀑を見るがごとし、と賞したと言われています。高速道路からも遠望を見ることが出来ます。

99.大川の滝(おおかわのたき)

屋久島最大の滝 ★

落差88mのホルンフェルスの岩盤の上を流れ落ちる屋久島最大の滝で、水量が多く迫力満点です。駐車場から徒歩5分ほどでエメラルドグリーンの滝壺の近くまで歩いて行くことができます。

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